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エゴ・サーチ

エゴ・サーチ(友沢亮→主守)

 友沢亮には、日課がある。プロ入りしてから始まった日課だ。眠る前、好きな人の名前をインターネットで検索すること。馬鹿みたいだと思っても、一度やるとやめられなくなった。先輩であり、チームメイトであるその人の名前を今日も検索ボックスに打ち込む。そうすると、その人の写真や、プロフィール、ネットニュースなんかが目の前に一気に現れる。情報の波だ。その中で一番最初に目に飛び込んで来たニュースは、やっぱり今日のヒーローインタビューの様子だった。苦々しい気持ちで、友沢はそのニュースのトピックを開く。
 そのニュースの写真を飾るのは、先輩とチームのエース、猪狩守であった。この二人ときたら、学生の頃から因縁があるだの、甲子園決勝のカードを戦ったライバルだの、猪狩のトレードで今度はチームメイトになっただのと、常に話題には事欠かない。先発で延長まで投げ抜いた猪狩と、サヨナラを決めた先輩は、お立ち台に上がってもなお、いつもの通り仲良く喧嘩をしていた。それが面白いだの、可愛いだの、カイザース名物だのと、好き勝手書かれている。
 案の定、今夜も友沢はしっかりと不貞腐れた気持ちになって、スマホを置いて頭から布団を被った。そもそも、あの人の名前を検索すると当たり前のように隣に並んで出てくる、その名前が気に入らなかった。猪狩守。あの人の名前でインターネット検索すると、サジェストには必ず猪狩守の名前が出てくるのだった。同級生だから、甲子園で戦ったから、ヒロインに並んで立ったからって、なんだっていうんだ。
 友沢は目を閉じる。瞼の裏、あの人の名前を思って浮かぶのは、取り留めもないことばかりだ。気さくに話しかけてくる様子、笑うと年齢よりも幼く見えること、飯に誘ってくれるときの声のトーン、野球の話をするときには子供みたいな顔付きになるところ、それから。猪狩守と一緒にいるときにだけ見せる、特別な表情。
 あーあ。悔しくて、考えたくなくて、瞼の裏の景色すら見たくなくて、腕で顔を覆ってみても、友沢の頭にはどうしようもないことが浮かぶ。
 好きだ。敵わない。欲しい。好きだ。あの人の名前を浮かべては、仕様のないことばかりが並んで消える。今夜も止まない、エゴイズム・サーチ。




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俺の妄想アタックを喰らえ!!!!!!!
っていうのが二次創作なので、耐えてください
友沢くん、かわいいね

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