卒業
卒業
さっきまであんなに騒がしかった部室には他に誰もいなくて、二人きりだった。三年間ミーティングのために使ったホワイトボードには、部員たちによる卒業の寄せ書きがいっぱいに書き詰められている。もちろんオレも書いた。オレが部室に入った時、友沢はそれを眺めていた。
「ばかだな」
ボードを見たまま振り向きもせずにそう言った友沢の声には、特に何の感情も乗っていなかった。卒業式の後、つい感情が高じてこんなところにこんなことを書いてしまったオレとは大違いだ。なんだよ、と言い返そうとしたところで、もう一度友沢が同じ言葉を繰り返した。その音色の変化にオレはたまらず友沢の肩を掴む。振り返った友沢は、別にいつも通りだった。
「お前、こんなとこに書いてないで、口で言えよ」
「口で言えないから、書いたんだよ」
「オレが気付かなかったら」
「それならそれでいいと思ってた」
「やっぱり、ばかだ」
「もう分かったよ」
オレがお手上げとばかりに両手を上げて降伏してみせると、友沢はようやくそこで少しだけ笑った。
「返事、くれないの」
友沢は笑いながら、「言えない」と言ってオレを茶化す。こんなことになるなら、やっぱり初めからちゃんと言えば良かった。そう思って口を開こうとしたところに友沢の唇で塞がれて、オレはまた、言えないのだった。
了
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沢ピッピから主人公ちゃんにキチュするの好き好き侍
さっきまであんなに騒がしかった部室には他に誰もいなくて、二人きりだった。三年間ミーティングのために使ったホワイトボードには、部員たちによる卒業の寄せ書きがいっぱいに書き詰められている。もちろんオレも書いた。オレが部室に入った時、友沢はそれを眺めていた。
「ばかだな」
ボードを見たまま振り向きもせずにそう言った友沢の声には、特に何の感情も乗っていなかった。卒業式の後、つい感情が高じてこんなところにこんなことを書いてしまったオレとは大違いだ。なんだよ、と言い返そうとしたところで、もう一度友沢が同じ言葉を繰り返した。その音色の変化にオレはたまらず友沢の肩を掴む。振り返った友沢は、別にいつも通りだった。
「お前、こんなとこに書いてないで、口で言えよ」
「口で言えないから、書いたんだよ」
「オレが気付かなかったら」
「それならそれでいいと思ってた」
「やっぱり、ばかだ」
「もう分かったよ」
オレがお手上げとばかりに両手を上げて降伏してみせると、友沢はようやくそこで少しだけ笑った。
「返事、くれないの」
友沢は笑いながら、「言えない」と言ってオレを茶化す。こんなことになるなら、やっぱり初めからちゃんと言えば良かった。そう思って口を開こうとしたところに友沢の唇で塞がれて、オレはまた、言えないのだった。
了
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