チョコレート・ラブ
2010/巨人/主守
チョコレート・ラブ
猪狩からチョコをもらった。猪狩というのは、球界を代表する大エース様、オレも所属する巨人軍の背番号18を背負う猪狩守のことだ。そして、このチョコというのは、バレンタインチョコレートのことを指している。壁に掛けられた日めくりカレンダーは、確かに今日が2月14日であることを知らせていた。
やたらと華美なラッピングがほどこしてあるそれを眺める。キラキラと瞬く包装紙にきらびやかなリボンが巻かれたそれは、派手好きな猪狩の好みそうなものだった。こんなもの一体どこで買ってきたんだろう。ずいぶんと厳重な梱包をされたチョコレートを荷ほどき、箱まで辿り着いて蓋を開ける。ぱかり、開けられた蓋の中身とはこれいかに。気が付けば、オレの口も開いていた。
美しい包装紙の中から出てきたのは、とても人様にはお見せすることのできない代物、例えるなら放送事故のような有様となったチョコレートだった。いや、チョコレートの残骸と言って差し支えがないように思える。開けている途中からなんとなく想像していたことだが、もしかしなくてもこれは、猪狩の手作りチョコなのではないか。
そもそもなぜオレが猪狩からチョコをもらったのか。それは、猪狩がオレの寮の部屋に勝手に入ってきたからだ。少し前からたびたびあることだった。猪狩は自由だ。自分の好きな時に好きなようにやって来ては、なぜだかテレビゲームをしていったり、そのまま一緒にトレーニングをしたりもしていた。
そして今日も御多分にもれず、わざわざ部屋までやって来た猪狩。いつもと違ったのは、部屋には上がらずに、なんだか早口に話をするだけして帰っていってしまったことだ。自分がいかにファンからたくさんチョコをもらったか、そしてオレがひとつも貰っていないことを憐れむような内容だった。そして長々と話し終えるとぽつり、猪狩は言ったのだ。
「これは、キミに恵んであげるよ」
差し出された、派手な包み。てっきりオレは、今まで猪狩が話していたファンからのチョコレートを分けてくれたのだと思った。そう言うと、猪狩は「ファンからもらった大切なチョコを渡すわけがないだろう」と憤慨するのだった。ならば、この手の中にある、これは?
焼きチョコレートとでも表現すれば良いのだろうか。焼失寸前の炭のようになっているそれをひとつ手に取る。ぱくり、口に入れると苦いんだか甘いんだか、なんだか猪狩みたいな味がした。なんて、そんなことを思うオレも大概なんだろう。
特に美味くもないそれを次々と口の中に入れながら、きっとオレの顔はいま、にやにやとだらしなく笑っていることだろう。来月のホワイトデーには覚悟しておけと、オレは心の中で猪狩に宣戦布告を果たすのだった。
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前にも同じの書きましたね。もはやセルフリメイク
好きなんですよねえ
チョコレート・ラブ
猪狩からチョコをもらった。猪狩というのは、球界を代表する大エース様、オレも所属する巨人軍の背番号18を背負う猪狩守のことだ。そして、このチョコというのは、バレンタインチョコレートのことを指している。壁に掛けられた日めくりカレンダーは、確かに今日が2月14日であることを知らせていた。
やたらと華美なラッピングがほどこしてあるそれを眺める。キラキラと瞬く包装紙にきらびやかなリボンが巻かれたそれは、派手好きな猪狩の好みそうなものだった。こんなもの一体どこで買ってきたんだろう。ずいぶんと厳重な梱包をされたチョコレートを荷ほどき、箱まで辿り着いて蓋を開ける。ぱかり、開けられた蓋の中身とはこれいかに。気が付けば、オレの口も開いていた。
美しい包装紙の中から出てきたのは、とても人様にはお見せすることのできない代物、例えるなら放送事故のような有様となったチョコレートだった。いや、チョコレートの残骸と言って差し支えがないように思える。開けている途中からなんとなく想像していたことだが、もしかしなくてもこれは、猪狩の手作りチョコなのではないか。
そもそもなぜオレが猪狩からチョコをもらったのか。それは、猪狩がオレの寮の部屋に勝手に入ってきたからだ。少し前からたびたびあることだった。猪狩は自由だ。自分の好きな時に好きなようにやって来ては、なぜだかテレビゲームをしていったり、そのまま一緒にトレーニングをしたりもしていた。
そして今日も御多分にもれず、わざわざ部屋までやって来た猪狩。いつもと違ったのは、部屋には上がらずに、なんだか早口に話をするだけして帰っていってしまったことだ。自分がいかにファンからたくさんチョコをもらったか、そしてオレがひとつも貰っていないことを憐れむような内容だった。そして長々と話し終えるとぽつり、猪狩は言ったのだ。
「これは、キミに恵んであげるよ」
差し出された、派手な包み。てっきりオレは、今まで猪狩が話していたファンからのチョコレートを分けてくれたのだと思った。そう言うと、猪狩は「ファンからもらった大切なチョコを渡すわけがないだろう」と憤慨するのだった。ならば、この手の中にある、これは?
焼きチョコレートとでも表現すれば良いのだろうか。焼失寸前の炭のようになっているそれをひとつ手に取る。ぱくり、口に入れると苦いんだか甘いんだか、なんだか猪狩みたいな味がした。なんて、そんなことを思うオレも大概なんだろう。
特に美味くもないそれを次々と口の中に入れながら、きっとオレの顔はいま、にやにやとだらしなく笑っていることだろう。来月のホワイトデーには覚悟しておけと、オレは心の中で猪狩に宣戦布告を果たすのだった。
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前にも同じの書きましたね。もはやセルフリメイク
好きなんですよねえ
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